独りぽっちの裸のメロDIEー

あんたは寂しくはないかい? あんたは愛に生きているかい? 僕はね。僕は生きてる。生きてるのに死んでる。 そんな独りぽっちの夜に逃げ場所を探し求めて、 「寂しがり屋日本代表」KUSOGAKINGが放つ愛と孤独と裸のクソッタレた言葉達。にゃんにゃん。

拝啓、ジョン・レノン

オリコンのシングルランキングなんかを見ると毎回なんだか哀しくなっちまう。溜め息が零れちまうよ。上位にいるのは「お前等はミュージシャンなのか?」って唾を吐きかけたくなるような奴等ばかりだ。インターネットや携帯電話の普及で音源が簡単に手に入るようになっちまったしね。音楽が身近にある様で本当に心に染みるいい歌が少なくなっちまった気がする。何年たってもね。世代を超えてもね。愛される歌を唄えるミュージシャンは本当に凄いと思うよ。今日はそんな偉大なるミュージシャンのお話。




拝見、ジョン・レノン様。おぃらが産まれる前に凶弾に倒れちまったあんたの歌は今もおぃらの心に響いているよ。あんたが歌ったラブ&ピースをこのクソッタレた世界に響かせてやりてぇな。

 

おぃらが小学生の時。ある映画を見ていて子供ながらに感動した。そして映画のエンディングで洋楽の曲が流れた時、おぃらは映画のどの部分よりも感動しちまった。その曲は「STAND BY ME」だった。小学生のおぃらにはそれが誰の歌う唄だとか知るよしもなかったんだけどね。そのメロディーは頭ん中にいつまでも残っていた。

そしておぃらが高校生の時。再び「STAND BY ME」に出会う。音楽コースだったおぃらのクラスに売れないミュージシャンだと言うおっさんがやってきた。おっさんは音楽の授業でただただジョン・レノンと言う偉大なミュージシャンの事を熱く語ってくれた。

 

おっさん手作りのジョンの資料の表紙には素っ裸のジョンと妻のオノ・ヨーコが笑顔で映っていた。おぃらには夫婦で素っ裸で笑っている2人が理解できなかった。
だけどね。その写真にはいろんな意味があったんだ。2人は自分達の人生を駆けて訴え続けたんだね。ラブ&ピース。愛と平和。言葉にするのは簡単だけどね。それは本当に難しい事。2人はまるでアダムとイブの様に素っ裸になる事で沢山のメッセージをおぃら達に伝えたかったんだと思うよ。



当時、世界ではあっちこっちで戦争が起こっていてよ。人種差別に男女差別。本当に大変な時代だったんだな。ジョンはそんな社会に愛と平和を掲げて真っ向から戦いを挑んだらしいんだ。その結果。アメリカからは社会を批判する危険人物とされてよ。組織的な盗聴や国外追放をされてよ。反逆者として捕まったりもしたらしいんだ。


そして、ジョンにとって本当に大切なビートルズのファンからはよ。ジョンの最愛の妻。オノ・ヨーコさんがビートルズ解散の原因だと批判されたんだとよ。大切なファンからは自分の最愛の人を批判されてよ。本当に辛かったと思うよ。国も人もおぃらを責めたらおぃらはきっとすぐに逃げちゃうよ。死んじゃうな。



だけどね。それでもジョンは唄い続けた。言葉にできねぇ思いを歌詞にしてよ。表現できねぇ思いを歌にしてよ。愛と平和を唄い続けたんだ。

麻薬に溺れた時もね。愛する人を裏切った事だってね。何度もあったんだとよ。それでもジョンは愛と平和を唄い続けたんだ。きっとね。ジョンにとって音楽は全てでよ。音楽こそがラブ&ピースの象徴だったんだね。だからね。きっとこんなにも沢山の人の心に残っているんだね。



おっさんの話に目頭が熱くなってきちまっておぃらはジョン・レノンと言う人間の音楽をもっと知りたくなった。もっと聴いてみたくなった。その日の学校の帰りにおぃらはCD屋さんに寄ってジョンのベストアルバムを買った。
家に帰り部屋を真っ暗にしてコンポにCDを入れた。その頃、荒れ果てていたおぃらの心を見透かす様にスピーカーの中からジョンは唄った。「IMAGINE」「STARTING OVER」「HAPPY XMAS(WAR IS OVER)」「LOVE」「POWER TO THE PEOPLE」。もちろん歌詞は全部英語。意味なんて解らねぇよ。でもね。ジョンの声は確かにおぃらに響いてきた。おぃらの心に響いてきた。




なんでこんなに素晴らしい歌が唄えんだろうな。愛と平和を掲げて唄い続けてきたジョン。きっとね。これから先何年たってもさ。何十年たってもさ。ジョンの歌はおぃら達に響くんだろうな。

 

ある冬に桜の咲く島に住んでいた偉大なるヤブ医者が残した有名な言葉がある。「人はいつ死ぬと思う?人は人に忘れられた時に始めて死ぬんだ」。だとしたらよ。きっとね。きっとジョンは永遠に生き続けるんだろうな。おぃらの子供の世代の心にもさ。おぃらの孫の世代の心にもさ。ジョンの歌はきっと強く響くんだろうな。




12月8日はジョンの命日。世界中でいったいどれだけの人がジョンの歌を口ずさむのだろうか。ボサボサの髪に丸い眼鏡をかけたジョンの姿を思い出すんだろうか。おぃらにとって戦争なんて別世界の話みてぇなモンだ。それでもね。現実に今も戦争は地球上のどこかで起こっている。人種差別も確実に存在してんだ。
おぃらは小さな国の小さな街に住む本当に小さな存在でしかねぇ。小さな事で悩んで心を痛めてよ。「なんでおぃらだけ...」ってよ。小さな人間だよ。それでもね。こんな小さなおぃらにもできる事がほんの少しでもあるならね。歌って生きたいと思う。愛と平和を。ジョンの歌を。音楽には世界を変える事ができる力があるもん。音楽には人間を変える事ができる力があるもん。全てはきっと愛なんだね。100万人もの人間がアメリカのホワイトハウスの前でデモを行い。ジョンの「GIVE ME A CHANCE」を合唱している映像を見た時おぃらは本当にそう思ったよ。身震いがした。



スピーカーの中から、まるで語りかけてくるような。思わず涙が零れちまうような。愛が溢れた音楽よ。光輝く音楽よ。今これをアホ顔して読んでいるあんたの心に。死にてぇと呟くあんたの心に。小っぽけなおぃらの心に響け!!ウォー!!



ジョンは「なぜ批判されながらも唄うのですが?」と言う記者の質問にこう答えている。「ひとりひとりが愛に満ちていれば、その街はその国はそして地球は愛に満ちる。ひとりひとりが平和を願えば、その街はその国はそして世界は平和になる。だから僕は唄うんだよ。」

 

戦争反対!!戦争反対!!

 

今日のお薦めBGM=音速ライン「逢いたい」