独りぽっちの裸のメロDIEー

あんたは寂しくはないかい? あんたは愛に生きているかい? 僕はね。僕は生きてる。生きてるのに死んでる。 そんな独りぽっちの夜に逃げ場所を探し求めて、 「寂しがり屋日本代表」KUSOGAKINGが放つ愛と孤独と裸のクソッタレた言葉達。にゃんにゃん。

ここに生るよ

いつからだろう?

 


心を上手く開けなくなったのは。

 


いつからだろう?

 


上手に笑えなくなったのは。

 

 

 

 

 

 

君がいなくなったあの夜からかな。

 


お前がい亡くなったあの日からかな。

 


嘘をついて裏切ったあの頃からかな。

 

 

 

 

 

 

 


独りだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

独りだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

独りだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな夜を。

 


そんな苦しい夜を。

 


そんなちぎれそうな夜を。

 

 

 

 


何度も。

 


何日も。

 


何年も。

 

 

 

 


乗り越えてきて。

 


踠き苦しんできて。

 


這いつくばってきて。

 

 

 

 

 

 

 


それでも、生きてる。

 


それでも、息をしてる。

 

 

 

 

 

 

 


それはね。

 


それは、きっとね。

 


死ぬ勇気なんてね。

 


死ぬ勇気なんてなかったからなのかもしれないしね。

 


神様の悪戯かもしれないしね。

 


だけどね。

 


だけとね。

 


だけど、きっとね。

 


独りじゃなかったからかもしれない。

 


それでも。

 


それでも孤独だと。

 


寂しいと。

 


ウサギちゃんになっちまう。

 


弱い。

 


弱い。

 


弱いおぃらの叫びが。

 


しょーもないおぃらの叫びが。

 


誰かに届けばいいな。

 


誰かが気付いてくれればいいな。

 


おーい。

 


おーい。

 


ここだよ。

 


ここにいるよ。

 


ここに生るよ。

 


誰か見つけておくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今、この瞬間。

今、この瞬間。

これを読んでくれているそこのあんた。

携帯電話からじっと見ているそこのあんた。

パソコンのディスプレイから見ているそこのあんた。

今、この瞬間だよ。

 


おぃらと。

おぃらとあんたはね。

繋がれている。どんなに離れててもね。お互いの事を何も知らなくてもね。おぃらとあんたはね。間違いなく。間違いなく。今ここで繋がれてる。

 


素敵じゃねぇかよ。どっかのクダらねぇ恋愛ドラマなんかよりも。どっかの薄汚れたお伽話なんかよりも。よっぽど素敵じゃねぇかよ。

矛盾だらけでさ。どっか歪んじまったこのクソッタレた世界でよ。間違いなく。間違いなく。今この瞬間にね。おぃらとあんたは繋がれているんだよ。

 

 

 

 


もしかしたらね。独りじゃないのかもしれない。この瞬間。今、あんたと繋がれているからね。おぃらを独りじゃないよ、と言う奴もいるかもしれない。

 


そんな奴は今すぐ消えてくれ。クソ野朗が。こんな繋がりでね。こんな繋がりで孤独じゃなくなるんならね。こんなに。こんなに苦しんでねーよ。

 


でもね。それでもね。誰かと繋がてるならね。どっかの誰かがね。おぃらの事に気付いてくれたならね。救われるよ。

 

 

 

 

 

 

 


遅くなったけどね。皆さんこんにちわ。寂しがり屋日本代表のKUSOGAKINGです。にゃんにゃん。おぃらを知っているというどーしようもなくクダらないあんたもね。始めて繋がれたという可愛そうなあんたもね。ありがとう。ここまで。ここまで読んでくれてありがとう。

 


世の中がどお変わろうとね。おぃら自身が変わらないとね。何も変わらねぇ。おぃらの小っぽけな世界はね。何も変わらねぇ。

 

 

 

 


それでも。

 


それでもね。

 


僕はここにいる。

 


ここにいるよ。

 


明日僕が死んじゃってね。

 


口も聞けなくなってね。

 


歌を唄う事ができなくなってね。

 


心が無くなってしまったとしてもね。

 


ここに生る。

 


誰が見つけて下さい。

 

 

 

 


にゃんにゃん。

 

 

 

今日のお薦めBGM=NOT AT ALL「From Silence」

 

 

Tale of the heart poetry(5)

Tale of the heart poetry(5)

 

『shine 』

 

暗闇の中

かすかに見える

新しいカーテン

ラベンダーのカーテン

その隙間から

かすかに見える

光が見える

 

僕を照らして

僕を照らして

僕を照らして

 

何かが邪魔をする

経験

理想

過去

未来

現実

何かが邪魔をする

もがいても

もがいても

抜け出せない

迷っても

迷っても

辿り着けない

闇の中

暗闇の中

それでも

それでも

僕は探している

あなたと言う存在

あなたと言う希望

あなたと言う光

 

僕を光らせて

僕を光らせて

僕を光らせて

 

カラーコンタクト

デニムジャケット

甘いお香

バブルバス

外国製の煙草

ピンクのシャツ

マグカップ

ソファーベッド

お気に入りの写真

スマートフォン

黒のパンツ


何を飾っても

僕は僕で

何を飾っても

君は君で

僕と言う存在を曇らせるモノ

君と言う存在を曇らせるモノ

真っ暗な

真っ暗な

真っ暗な

闇を切り裂いて

 

僕を輝かせて

君を輝かせて

僕を輝かせて

君を輝かせて

 

パパの厳しさ

ママのヒステリック

君の冷たい目

君の冷たい言葉

そんな目で見ないで

そんな事言わないで

捨てないで

離れないで

僕を包む

真っ黒な色

ドレミファソラ死ド

真っ黒な音


愛したいの?

愛されたいの

君は解らないと言う

僕は答える

僕も解らない

どうしたいの?

どうしてほしいの?

君は解らないと言う

僕は答える

僕も解らない

 

暗闇の中

かすかに見える

新しいカーテン

ラベンダーのカーテン

その隙間から

かすかに見える

光が見える

その光の向こうに

君はいるの?

君はいるの?

明るい声で

明るい笑顔で

明るい音を奏でて

君はいるの?

君はいるの?


暗闇の中

かすかに見える

新しいカーテン

ラベンダーのカーテン

その隙間から

かすかに見える

光が見える

 


「おはよう」

「ただいま」

「お帰り」

「おやすみ」

「好きだよ」

「愛してるよ」

そんなあたり前のような言葉が

そんなあたり前のような景色が

その先にはあるの?

その先にはあるの?


絶望の中

不安の中

いつも探す

僕は君を探す

光を探す

僕を照らして

僕を光らせて

僕を輝かせて

僕はずっと君を探しているんだよ

 


助けて


Tale of the heart poetry


shine


今日のお薦めBGM=石崎ひゅーい「第三惑星交響曲

誰もが皆、幸せなら歌なんて生まれないさ

街の雑踏の中。歩道のしま模様の上。高架線の下。溢れるネオンの光の中。静かな部屋の中。通い慣れた道の上。寂しさを感じる人の中。どこにいても。どこにいてもね。何かが足りない。満たされない。寂しい。

 


胸の奥の方がざわざわして落ち着かない。

魂の奥の方から声がする。

誰かが呼んでいる。

何かが呼んでいる。

 

 

 

 

 

 

 


「お前の居場所はここだよ」

 

 

 

 

あんな感覚に最後になったのはいつかな。歌が唄いたくてたまらない。じりじりじりじり。「唄いたい」。「唄いたい」って気持ちが高ぶって爆発しちまいそうだった。唄っても唄っても唄い足りねぇ。唄えば唄う程飢えていく。どうしちまったんだろう。必死に胸の中に隠して来た気持ちが押さえきれなかった。

 

 

街を歩くと思う。

どうしてあなた達は唄わずにいられるんだい?

どうしてあんた達は唄わずに幸せそうに笑ってられるんだい?


心の奥の奥の方の吐き出したいメロディーが。言葉にできないメロディーが。あんた達には無いの?楽しいだとか。寂しいだとか。愛してるだとか。普通の会話じゃ足りねぇって思う事は無いのかい?

 


狭い箱の中でもね。肥枯らびたアスファルトの上でもいい。唄いてぇ。唄いてぇ。

 


あんな感覚に最後になったのはいつかな。

 

孤独だった。何も無かった。誰1人としてね。本当の自分をさらけ出せなかった。そんな思春期真っ只中の童貞野郎にね。神様がプレゼントをくれた。中学1年生の時。突然。変化が起きた。歌なんて音楽の授業でくらいしか歌った事がなかったしね。楽器なんてリコーダーくらいしかした事なかった。そんなおぃらの頭の中にね。突然。突然メロディーが生まれてきた。言葉が生まれてきた。おぃらは唄った。人前で歌った事もなかったのにね。適当に歌詞にね。適当なメロディーでね。おぃらは唄った。その瞬間。始めて。始めて言葉にもできない。伝える事もできない。おぃらの心の中を表現する事ができた気がしたんだ。

 

音楽はおぃらにとって特別なもの。音楽はおぃらにとってかけがえの無いもの。音楽はおぃらにとって唯一の表現方法。どんなに心を隠していてもね。表情に出さなくてもね。嘘をついてもね。見栄をはってもね。おぃらの音はね。おぃらの全てを全部。全部。包み隠さずにさらけ出しちまう。おぃらの音はおぃらの心の音。おぃらだけの音。

 

 

 

マイクを握り締めた時だけね。始めて。始めておぃらになれる。体中から血が逆立ってよ。脳ミソはグリングリンにイカレちまう。目の前にはスポットライトしか見えなくなっちまってよ。おぃらのあそこはビンビン状態。唄いてぇ。音の洪水の中にね。人の渦の中に埋もれたい。真っ白な世界。真っ白な景色。真っ白なメロディー。おぃらの中にあるどうしようもねぇものを満たしてくれる。唄いてぇ。

 

 

 

あんな感覚に最後になったのはいつかな。

 

 

 

このクソッタレた世界を生き抜くためにはね。神様がおぃらにくれた音楽の才能はチンケすぎてね。音楽で食べていく事はできなかった。弱い。脆い。おぃらにはね。音楽に立ち向かう。音楽に向き合う強さすらなかった。

 

 

 

 


それでも。それでもね。唄いたい。唄い続けたい。唄わないとね。自分がいなくなっちまう。表情していないとね。自分がいなくなっちまうんだ。

 

 

 


「誰もが皆、幸せなら歌なんて生まれないさ」。

 

 

 

 


これはおぃらが尊敬するバンドの歌詞に出てくる言葉。
おぃらはこの言葉が大好きだ。もしも。もしもね。おぃらの中に幸せと言う感情しか無かったらね。毎日、毎日。幸せでたまらなかったらね。インスタグラムなんてする気もおこらねぇおぃらが。インスタ映えばかり気にする奴ならね。きっと。きっとね。おぃらの中に音なんて生まれなかった。歌なんて唄わなかった。きっとおぃらだけじゃない。憎しみ。悲しみ。妬み。恨み。嫉妬。孤独。そんな哀しくてよ。暗くてよ。ドロドロの感情があるからこそね。歌が生まれるのかな?

 

 

 

「お前の居場所はここだよ」

 

 


形や場所はどぅでもいい。インスタ映えもどぅでもいい。おぃらの中に溢れる音よ。どうか綺麗に。どうかグチャグチャに。響いてくれ。

 

今日のお薦めBGM=THE BACK HORNキズナソング」

 

Red umbrella

前回の続き。

 

 

付き合う事になったおぃらと美香ちゃん(仮名)。あれだけ大好きで。大好きでたまらなかった人と付き合えた。奇跡みてぇなもんだった。小学校を無事に卒業して。春休み。美香ちゃんや友達と何度かでかけた。でかけたからってね。手を繋ぐわけでもね。抱き締めるわけでもね。SEXをするわけでもねぇ。付き合う。それがなんなのかおぃらにはわからなかったしね。どうしていいのかわからなかった。美香ちゃんの友達とは馬鹿みてぇに話せるのにね。美香ちゃんとは緊張して上手く話せないでいたりもした。今みたいね。携帯電話があればね。少しは違っていたかもしれねぇけどね。当時は言葉や行動でしかね。気持ちを伝える事もね。確認する事もできなかった。

 

 

 

 


春休みが終わってね。美香ちゃんとおぃらはね。同じ中学校に入学した。だけどね。クラスは違うクラスだった。美香ちゃんはやっぱらマドンナみたいな存在でね。キラキラ輝いていた。演劇部に入部してね。楽しそうにしていた。だけどね。おぃらと美香ちゃんはね。自然と会う時間もなくなってね。話す時間もなくなっていった。おぃらは友達と毎日。ただ馬鹿みてぇな事をしててね。それが楽しかった。

 

 


あの頃はね。誰かを好きだとかね。誰かと付き合ってるとかね。そんな事を友達に話すのも小っ恥ずかしくてね。言えなかったしね。付き合っているのかどうかさえわからなかった。

 

 


中学生になってね。3ケ月くらいたったある日。美香ちゃんの事が好きだというクソ野朗が現れた。サッカー部の爽やか男子だ。爽やか野朗はクソ童貞野朗なおぃらと違ってね。堂々としていた。そんな爽やか野朗とね。美香ちゃんが楽しそうに話してるのをね。偶然見ちまった。おぃらはなんとも言えない気持ちになった。嫉妬だったのかもしれないけどね。なんとも言えない気持ちだったんだ。

 

 


その日の放課後。今でもはっきりと覚えてる。美香ちゃんは校門の所に立っていた。おぃらはこっちを見て微笑んでくれていた美香ちゃんを無視して通りすぎた。


大好きなのに。大好きだったのに。いろんな記憶が曖昧なのにね。あの時の事はよく覚えてるんだ。あれから。なんとなく。なんとなく気まずくなってね。おぃらは美香ちゃんと話す事はなくなった。今でも後悔してる。あの日。あの時。あの瞬間。いや。他の瞬間でもだ。おぃらがもっと大人なら。強けりゃあ。爽やかなら。携帯電話なんかなくてもね。メールで伝える事ができなくてもね。ちゃんとね。ちゃんと気持ちを伝えていれたかもしれねぇ。違う未来になっていたのかもしれねぇ。今でも後悔してる。

 

 

 

 

 


中学2年生になってね。美香ちゃんは学校に来なくなっていた。おぃらは気になってよく美香ちゃんの家の前を通っていた。

 

 


ある日の授業中。ぼんやりと授業を聞いていたおぃら。教室がざわざわしだしてね。廊下を見るとね。雨も降ってねぇのにね。廊下を赤い傘をさして歩く女の子がいた。美香ちゃんだった。

 

 


あの時の景色は忘れられねぇ。

 

 


明るくてね。誰とでも仲良くできてね。可愛いくてね。ずっと見てきたはずの美香ちゃんの顔をね。久しぶりに見たらね。違う人みてぇになっていた。

 

 


それからもね。美香ちゃんをたまに見る事はあった。美香ちゃんは授業には出てなくてね。よく校舎裏で不良と一緒にたまっていた。

 

 


後になって聞いたけどね。美香ちゃんの両親が離婚をしちまったりね。友達グループとうまくいってなかったりね。おぃらがぼんやりとしている間にね。美香ちゃんの世界ではいろんな事があってね。きっとね。普通ではいられなくなっちまったんだ。

 

 


美香ちゃんは多分。高校には行っていない。最後に美香ちゃんを見たのはいつかな?最後に話したのはいつかな?最後にあの笑顔を見たのはいつかな?

 

 


おぃらがもっと。もっと大人ならね。強ければね。美香ちゃんに寄り添う事ができたのかな?美香ちゃんを支えてあげる事ができたのかな?

 

 

 


美香ちゃん。


あなたが今。


あなたが今。


笑っている事。


家族と笑っている事。


なんだかね。


凄く嬉しいんだ。


あなたはもしかしたらね。


おぃらの事なんて忘れてるのかもしれねぇ。


それでもね。


おぃらはあなたを忘れませんでした。


大好きな人ができてもね。


大好きな人と別れてもね。


死にそうな夜もね。


消えちまいそうな夜もね。


どんな事があってもね。


たまに。


あなたを思い出します。


思い出の中のあなたは。


いつも笑っていて。


可愛くて。


だけどね。


切なくて。


哀しくて。


赤い傘の意味。


あなたの哀しみ。


笑顔の裏にある傷。


苦しみ。


何もできなくてごめんね。


思い返してみればね。


あなたの笑顔を見なくなって。


おぃらも変わっちまった。


遠くから。


こんな遠くから。


あなたの幸せを願ってます。


あなたの子供に恋をする子もね。


きっと。


きっと沢山いるんだろうな。


あんなに純粋に人を好きになれたのはね。


あなたが最後でした。


ありがとう。


今日のお薦めBGM=OKAMOTO'S「NO MORE MUSIC」

 

 

 

あの頃ずっと見ていた君の笑顔が今も変わらずにあればいいな

前回の続き。

 

 

小学6年生。同じクラスになったおぃらと美香ちゃん(仮名)。同じクラスになったからってね。別に何も変わらなかった。ただ。ただ気づかれないように。気づかれないように。いつも見ていた。いつも目に焼き付けてた。授業中。休み時間。放課後。体育大会。遠足。視線の先にはね。いつも美香ちゃんがいた。ストーカーじゃねぇよ。小学生なりにね。恋をしてただけなんだ。

 

 


冬休みも終わってね。小学校での生活もあと僅かになっちまった。2月。おぃらはただ。ただこのまま終わらないでくれと。美香ちゃんが見れる距離にいさせてくれと。願っていた。そんな小学生最後のバレンタインデー。おぃらは美香ちゃんからチョコをもらった。もちろんね。おぃらにだけじゃなくてね。他の奴にも美香ちゃんはあげていた。義理チョコだったんだろうけどね。今までね。恥ずかしくてね。緊張してね。まともに話もできなかったおぃらはね。チョコを貰った時にね。美香ちゃんと笑って話ができたんだ。それがね。それが嬉しくてしょうがなかった。

 

 


美香ちゃんからもらったチョコはね。なかなか食べれなくてね。何日も何日もかけて食べた気がする。

 

 


バレンタインデーから何日かしてね。友達に遊びに誘われた。男子3人と女子3人で公園に遊びに行こうとゆう誘いだった。
女子の1人はね。美香ちゃんだった。おぃらは興味なさそうにしながらもね。「しょうがねぇから行ってやるか」と即答してやった。

 

 


当日。6人で歩いて30分くれーかな。高台のある公園に行った。小学生だもん。公園で充分、楽しかった。あんまり覚えてないけどね。走り回ったりね。滑り台滑ったりね。しょーもない事だったけどね。キラキラした時間だった。

 

 


疲れ果てた頃。おぃらは美香ちゃんと2人きりになった。高台に座り、お喋りをした。美香ちゃんはおぃらが体育の授業でバスケットボールをしててね。シュートを決めた姿が格好良かったと言われた。流川楓か八村塁並だったんだろうな。おぃらは美香ちゃんが好きだとやんわり伝えた。始めての告白だった。おぃらと美香ちゃんは付き合う事になった。

 

 

 

 

 

 


小学6年生。人を好きだとかね。人を愛するだとかね。何もわかってなかった。おぃらはね。おぃらはただ。ただ好きでね。美香ちゃんの事をね。誰よりも見てたはずなのにね。ちゃんと見れていなかった。

 

 


彼女の中にある。苦しみ。哀しみ。あの頃のおぃらはね。気付いてあげるどころかね。彼女にそんな側面がね。あるとする思っていなかった。

 

 


続きは次回。


今日のお薦めBGM=花男「糸電話」

 

 

 

美香

皆さんこんばんわ。日本が誇るゴミ屑。寂しがり屋日本代表のKUSOGAKINGです。ゴミ屑もね。ゴミクズじゃなくてね。ゴミ屑にするとね。なんとなく格好よく感じる。どっちにしろゴミだけどね。

 

 

 

だいぶ前だけどね。見たくもねぇのにね。小学生〜中学生の頃に好きだった子がね。結婚してね。子供ができててね。しっかりとママになっている写真を見ちまったんだ。
彼女の名前は美香ちゃん(あだ名)。美香ちゃんとは小学5年生の時に同じクラスになった。小学5年生の頃なんてね。本当に子供だ。あそこに毛も生えてなかったかもしれねぇ。そんな子供だったけどね。美香ちゃんに恋をした。純粋に恋をした。だけどね。美香ちゃんはいわば学校のマドンナみたいな存在の子だった。自信もなかったしね。ましてやね。好きだという気持ちをね。どう表現していいのかもんからなかったしね。どうしたいのかもわからなかった。だけどね。美香ちゃんに恋をしてからはね。学校に行くのがね。楽しくてね。楽しくてしょうがなくなった。それで良かった。美香ちゃんと結婚したいななんて思ってたけどね。どうしたらいいのかわからなかったもん。

 

 

 


小学5年生の1年間はね。美香ちゃんとたいして話もできなくてね。ただ。ただ恋をしていてね。1年間が過ぎた。おぃらの小学校はね。小学1、2年生。3、4年生。5、6年生。クラス替えが2年に1回ある学校だった。おぃらは6年生もね。当然、美香ちゃんと同じクラスだとね。鼻水垂らしながら安心しきってたらね。ある日、6年生に上がる時にね。クラス替えがある話を聞いた。
おぃらは美香ちゃんに恋をしていてね。ただ。ただ毎日楽しかったからね。あまりそんな気はしてなかったんだけどね。おぃらが5年生の時のクラスはね。問題のあるクラスだった。多分ね。すごく虐めがあってね。なんとなく覚えてるけどね。女の子の親がね。教室に乗りこんできたりしてた。
そしてね。担任の先生はノイローゼが何かになってね。確か急に学校に来なくなってね。半年くらいはね。担任がいないクラスだったと思う。あまりにもね。問題が多いからね。異例だけど6年生に上がる時にね。クラス替えを実施する事になったんだ。

 

 

 


おぃらは本当にね。美香ちゃんが好きでね。毎日が楽しくてね。そんな荒れた教室もね。恋をするとね。美しく見えるんだな。おぃらはただ。ただクラスが離れない事を願っていた。神様。神様。孫悟空様。おぃらは春休み中、ずっと祈り続けていた。

 

 

 

 


春休みが終わり。新学期。ドキドキ。ドキドキしながら張り出されたクラス割を見たおぃら。その時ばかりはね。神様を信じた。ドラゴンボールを7つ集めたわけでもねぇ。神龍に願い事をできたわけでもねぇ。それでもね。それでもね。美香ちゃんと同じクラスになれたんだ。6年生は6クラスあった。6分の1だよ。ましてね。5年生の時にね。同じクラスでね。また同じクラスになれる確率なんてね。もっと低いはずだ。恋をしてる人がね。目に見える場所にいる。今にして思えばね。そんなに素敵な事はないしね。あんなふうに純粋に。余計な事考えなくてね。純粋に好きだと。人を好きだと思えたのはね。あれが最後だったかもしれねぇ。

 

 

 


人を愛する事。
人に愛される事。

 

 


そんな単純な事もね。今のおぃらには難しい。いろんなもんが邪魔しやがる。傷付かないように。苦しまないように。逃げちまう。バリアをはっちまう。だけどね。だけど探してる。求めちまう。独りで生きていけるほど強くはねぇから。

 

 


6年生になったおぃらと美香ちゃんとの続きは次回。


今日のお薦めBGM=BiSH「My landscape」

 

 

 

歌をくれ

学生の頃。いつも思っていたのはね。いつも。いつも感じていたのはね。どうしようもない衝動。孤独感。檻に閉じ込められているようだった。常識。ルール。マナー。世間体。全部。全部、ぶっ壊してやりたかった。畜生。クソッタレ!畜生。クソッタレ!



感情や衝動はメロディーになり、歌詞になり。コードになり。歌になり。表現する事を知った。表現する事を覚えた。おぃらはね。やっと。やっと檻から出れた気がしたんだ。「俺はこんなんだよ。本当の俺はこんなんだよ。」



気持ちを表現するのが下手だった。寂しい時に寂しいと言えなかったり。愛しい時に愛しいと言えなかったりね。感情を表現するのが下手だった。今も下手だ。だから。だから歌にした。「俺はここにいるよ。本当の俺はここにいるよ」





あんたはさ。あんたは本当のあんたを出せる場所はありますか?

本当のあんたでいられる場所や瞬間ってありますか?




今のおぃらはね。見失ってたりする。いろんなもんが邪魔しやがる。あんなに嫌だった。あんなにケムたがっていた。常識。ルール。マナー。世間体。そんなものにもね。蝕われちまいそうだ。これが大人になるって事ならさ。これが生きていくって事ならさ。おぃらはまた檻の中に閉じ込められながら生きね-といけねぇ。そんなのクソくらえだ。



しょ-もねぇおぃらを見てくれ。本当はこんなにもしょ-もねぇ。弱くてズルい。卑怯で卑屈だ。最低さ。なぁ。おぃらの言葉に嘘はね-けどさ。あんたの言葉に嘘はね-かい?




神様。神様。音楽の神様。自分に正直に生きてね-。おびえてばっかりの今のおぃらに。きっと。きっといい歌なんか唄えやしね-。だけどね。だけどおぃらをぶっ壊してくれるのはね。きっと音楽だ。歌をください。音楽をください。神様。神様。音楽の神様。クソみて-なおぃらの未来に。メロディーをください。希望をください。

今日のお薦めBGM=My Hair is Bad「卒業」