独りぽっちの裸のメロDIEー

あんたは寂しくはないかい? あんたは愛に生きているかい? 僕はね。僕は生きてる。生きてるのに死んでる。 そんな独りぽっちの夜に逃げ場所を探し求めて、 「寂しがり屋日本代表」KUSOGAKINGが放つ愛と孤独と裸のクソッタレた言葉達。にゃんにゃん。

誰もが皆、幸せなら歌なんて生まれないさ

街の雑踏の中。歩道のしま模様の上。高架線の下。溢れるネオンの光の中。静かな部屋の中。通い慣れた道の上。寂しさを感じる人の中。どこにいても。どこにいてもね。何かが足りない。満たされない。寂しい。

 


胸の奥の方がざわざわして落ち着かない。

魂の奥の方から声がする。

誰かが呼んでいる。

何かが呼んでいる。

 

 

 

 

 

 

 


「お前の居場所はここだよ」

 

 

 

 

あんな感覚に最後になったのはいつかな。歌が唄いたくてたまらない。じりじりじりじり。「唄いたい」。「唄いたい」って気持ちが高ぶって爆発しちまいそうだった。唄っても唄っても唄い足りねぇ。唄えば唄う程飢えていく。どうしちまったんだろう。必死に胸の中に隠して来た気持ちが押さえきれなかった。

 

 

街を歩くと思う。

どうしてあなた達は唄わずにいられるんだい?

どうしてあんた達は唄わずに幸せそうに笑ってられるんだい?


心の奥の奥の方の吐き出したいメロディーが。言葉にできないメロディーが。あんた達には無いの?楽しいだとか。寂しいだとか。愛してるだとか。普通の会話じゃ足りねぇって思う事は無いのかい?

 


狭い箱の中でもね。肥枯らびたアスファルトの上でもいい。唄いてぇ。唄いてぇ。

 


あんな感覚に最後になったのはいつかな。

 

孤独だった。何も無かった。誰1人としてね。本当の自分をさらけ出せなかった。そんな思春期真っ只中の童貞野郎にね。神様がプレゼントをくれた。中学1年生の時。突然。変化が起きた。歌なんて音楽の授業でくらいしか歌った事がなかったしね。楽器なんてリコーダーくらいしかした事なかった。そんなおぃらの頭の中にね。突然。突然メロディーが生まれてきた。言葉が生まれてきた。おぃらは唄った。人前で歌った事もなかったのにね。適当に歌詞にね。適当なメロディーでね。おぃらは唄った。その瞬間。始めて。始めて言葉にもできない。伝える事もできない。おぃらの心の中を表現する事ができた気がしたんだ。

 

音楽はおぃらにとって特別なもの。音楽はおぃらにとってかけがえの無いもの。音楽はおぃらにとって唯一の表現方法。どんなに心を隠していてもね。表情に出さなくてもね。嘘をついてもね。見栄をはってもね。おぃらの音はね。おぃらの全てを全部。全部。包み隠さずにさらけ出しちまう。おぃらの音はおぃらの心の音。おぃらだけの音。

 

 

 

マイクを握り締めた時だけね。始めて。始めておぃらになれる。体中から血が逆立ってよ。脳ミソはグリングリンにイカレちまう。目の前にはスポットライトしか見えなくなっちまってよ。おぃらのあそこはビンビン状態。唄いてぇ。音の洪水の中にね。人の渦の中に埋もれたい。真っ白な世界。真っ白な景色。真っ白なメロディー。おぃらの中にあるどうしようもねぇものを満たしてくれる。唄いてぇ。

 

 

 

あんな感覚に最後になったのはいつかな。

 

 

 

このクソッタレた世界を生き抜くためにはね。神様がおぃらにくれた音楽の才能はチンケすぎてね。音楽で食べていく事はできなかった。弱い。脆い。おぃらにはね。音楽に立ち向かう。音楽に向き合う強さすらなかった。

 

 

 

 


それでも。それでもね。唄いたい。唄い続けたい。唄わないとね。自分がいなくなっちまう。表情していないとね。自分がいなくなっちまうんだ。

 

 

 


「誰もが皆、幸せなら歌なんて生まれないさ」。

 

 

 

 


これはおぃらが尊敬するバンドの歌詞に出てくる言葉。
おぃらはこの言葉が大好きだ。もしも。もしもね。おぃらの中に幸せと言う感情しか無かったらね。毎日、毎日。幸せでたまらなかったらね。インスタグラムなんてする気もおこらねぇおぃらが。インスタ映えばかり気にする奴ならね。きっと。きっとね。おぃらの中に音なんて生まれなかった。歌なんて唄わなかった。きっとおぃらだけじゃない。憎しみ。悲しみ。妬み。恨み。嫉妬。孤独。そんな哀しくてよ。暗くてよ。ドロドロの感情があるからこそね。歌が生まれるのかな?

 

 

 

「お前の居場所はここだよ」

 

 


形や場所はどぅでもいい。インスタ映えもどぅでもいい。おぃらの中に溢れる音よ。どうか綺麗に。どうかグチャグチャに。響いてくれ。

 

今日のお薦めBGM=THE BACK HORNキズナソング」