独りぽっちの裸のメロDIEー

あんたは寂しくはないかい? あんたは愛に生きているかい? 僕はね。僕は生きてる。生きてるのに死んでる。 そんな独りぽっちの夜に逃げ場所を探し求めて、 「寂しがり屋日本代表」KUSOGAKINGが放つ愛と孤独と裸のクソッタレた言葉達。にゃんにゃん。

雪よ全てを白く塗り潰せ

震えが止まらない。1人も辛いけどね。やっぱりね。独りも辛い。昔。自ら命をたった友達が死ぬ前に同じ様な事を言っていた。

「独りは恐いな」。

真っ暗の中で彼はきっと戦っていた。必死に戦っていた。だけどね。おぃらには助けてあげる事ができなかった。心を開いてあげる事ができなかった。光を照らしてあげる事ができなかった。あの時、おぃらは若くてね。ちゃんと解ってあげられなかったけどね。今なら解るよ。今なら解ってあげられる気がするよ。だけどね。もう遅い。もう遅いよな。ごめんね。ごめんね。





小さな頃。おぃらはサンタクロースを信じていた。きっとね。本気で信じていた。小さなおぃらの中ではね。サンタクロースは赤い服を着て白い髭を生やして少し太ったおじいちゃん。

クリスマスが近付くにつれてね。妙なワクワク感に襲われた。欲しいモノなんて沢山あったよ。最新のゲーム機。ヒーローの人形。ドラゴンボールのカード。スラムダンクの本。甘いチーズケーキ。シュークリーム。袋いっぱいのお菓子。

だけどね。小さなおぃらはね。いつもサンタさんにね。あるモノをお願いしていた。

 

「愛が欲しい」

 

寂しかった。寂しくてしょうがなかった。小さなおぃらにはね。愛を待つ事しかできなかったからね。愛を望む事しかできなかったからね。愛が何なのかさえ解らなかったけどね。サンタさんに本気でお願いをしていた。寂しい。寂しい。そんな感覚だけはね。解っていたからね。
サンタさん。サンタさん。あんたがもし。あんたがもしもね。本当にいるのならばね。お願いだよ。お願いだよ。沢山の愛を振りまいておくれ。



おぃらはね。あまりクリスマスに興味は無い。イルミネーション。ケーキ。クリスマスツリー。あまり興味は無い。だけどね。だけどたまに想像してみる。いつかおぃらにも家族ができてね。子供ができてね。家に帰ってね。家族でクリスマスケーキを食べる。温かい。温かい景色。きっとおぃらにも。クリスマスは特別に感じれるんだろうな。そんな日が早く来たらいいなー。




クリスマスに興味は無い。だけどね。クリスマスを1人で過ごすのはね。なんだかね。いつもより寂しく感じる。寂しいから。おぃらは好きでもない人とね。クリスマスを何度か過ごした事がある。好きじゃない。嫌いでもない。だけどね。愛は無い。だけどね。1人じゃない。
そうやってね。寂しさを誤魔化そうとしてもね。結局ね。いつも寂しくなっていた。独りだから。心は独りだったから。小さな頃にサンタさんにお願いしていた事。

 

「愛が欲しい」

 

サンタさん。おぃらはね。おぃらはもぅ小さな子供じゃない。愛が欲しいとね。泣く事しかできない子供じゃない。だけどね。愛が欲しいからね。強くなりたい。誰かを愛せる強さが欲しい。信じる強さが欲しい。愛されたいだけじゃない。愛したいんだ。誤魔化すのは嫌だ。愛してる人とね。愛してくれる人とね。クリスマスを一緒に過ごしたい。笹ヤン。見守っていてくれ。なんとか頑張っからさ。見守ってておくれ。




仕事が終わって家に帰り着いて。真っ暗な部屋で1人で煙草を吸った。100均で買った小さなクリスマスツリーの下に靴下を置いた。

 

 

「サンタさん来るかな?」

 

 

リンリン。リンリン。部屋の外からとても綺麗な音がしてきた。慌てて窓を開けてみると真っ赤のお鼻をしたトナカイにのって赤い服を着て白い髭を生やして少し太ったおじいちゃんがこっちを見て笑っていた。おぃらも笑顔でおじいちゃんに唾を吐きかけた。クソッタレ!!

 

メリークリスマス。

 

今日のお薦めBGM=PRINCE「GOLD」