独りぽっちの裸のメロDIEー

あんたは寂しくはないかい? あんたは愛に生きているかい? 僕はね。僕は生きてる。生きてるのに死んでる。 そんな独りぽっちの夜に逃げ場所を探し求めて、 「寂しがり屋日本代表」KUSOGAKINGが放つ愛と孤独と裸のクソッタレた言葉達。にゃんにゃん。

「二本の木の物語」

ある小さな森のはずれに二本の木が並んで立っていました。



1本の木は若くてたくましい青年の木。もう1本の木は弱々しいけど素直で純粋な少女の木。

 

二本の木は森のはずれに仲良く並んで立っていましたがいつしか二本の木はお互いを強く愛するようになっていました。

 

どんな時でも隣には青年がいてどんな時でも隣には少女がいて二本の木はいつも並んで一緒にいました。

 

しかしどんなに愛し合っていても二本の木はお互いの体に触れ合えません。

 

時々、強い風が吹いて二本の木の枝が揺れて触れる事もありましたがそれでも少女の木はとても寂しかったのです。

 

しかし、ある日二本の木が立っていた小さな森が火事になってしまいました。

 

二本の木は炎に包まれてしまい結局、二本共燃え尽きて死んじしまいました。

 

しかし燃えながら二本の木は一筋の煙になって空に昇っていきました。

 

少女の木はこの時始めて孤独から解放され本当の幸せを手に入れました。

 

ようやく二本の木は1つになれたのだから。







小学生の頃、始めて恋をした。同じクラスの女の子。別にね。どうしたいだなんて何も思わなかった。ただね。ただね。ただ純粋に好きだった。
付き合いたいだとかね。キスがしたいだとかね。SEXしたいだとかね。おぃらだけのモノにしたいだとかね。そんな事も何も考えてなかった。ただね。ただ彼女を見れるだけでね。彼女を一瞬でも見れるだけでもね。彼女と一言でも会話ができるだけでね。幸せだった。

 


それからね。沢山の事を経験してね。愛してね。愛されてね。傷付いてね。傷付けてね。大人になるにつれて純粋な気持ちは隠れていった。純粋な気持ちではいれなくなった。好きだから許せるわけじゃない。好きだから許せない事ばかり。与えるだけだと駄目で。いろんな事を求めちゃう。
愛って言うのはね。最初はいろんな事が許せたりね。最初は少しでも一緒にいれるだけでもね。満たされたりもするのにね。心を開いてね。距離が近ずくに連れてね。狭くなっちゃう。本当はね。一緒にいれるだけでもいいはずなのにね。求めちまう。



二本の木は求めても求めても満たされなかった気持ちが最後になってやっと叶った。本当はね。二本で並んでね。一緒にいられるだけでね。幸せだったはずなのにね。もっと触れたい。1つになりたい。求めちまうようになった。

 

あの子を今日も見たいな。あの子と今日も話したいな。あの子と付き合いたいな。あの子とキスしたいな。あの子とSEXしたいな。あの子を僕だけのモノにしたいな。あの子とずっと一緒にいたいな。

 

求める心に終わりはない。そんな自分が嫌にもなっちゃうしね。馬鹿だなって思う。大切な人とね。愛する人とね。ずっとね。ずっと愛した頃の気持ちでいれたらね。どれだけ素敵なんだろう。どれだけ素敵な事だろう。




少女の木は燃え尽きて1つになれた時に始めて本当に幸せになれたんだけどね。おぃら達人間はね。触れる事ができる。SEXする事ができる。話す事ができる。伝える事ができる。解り合う事ができる。ロミオとジュリエットは死という形で永遠を手に入れたけどね。おぃら達はね。一緒に死ななくてもね。1つになれるよね?永遠の愛はあるよね?本当に幸せになれるよね?信じてぇ。そう信じてぇよ。



僕はもぅ繰り返したくはないんだ。

 

今日のお薦めBGM=THE BLUE HEARTS「TOO MUCH PAIN」