独りぽっちの裸のメロDIEー

あんたは寂しくはないかい? あんたは愛に生きているかい? 僕はね。僕は生きてる。生きてるのに死んでる。 そんな独りぽっちの夜に逃げ場所を探し求めて、 「寂しがり屋日本代表」KUSOGAKINGが放つ愛と孤独と裸のクソッタレた言葉達。にゃんにゃん。

おばあちゃんのポタポタ焼き食べたくなった日

毎年。正月とお盆に恒例の「愚痴流」。おぃらの心友。光(あだ名)とグチ(あだ名)とその他諸々で命の灯火が消える寸前まで暴れまくるという戦争だ。毎年。お盆と正月には「愚痴流」の事を書いていたのに今年は書けなかった。グチが仕事が忙しくてお盆休みも取れなかったんだ。しょうがないって言えばしょうがない。だけどね。今まで欠かす事なく何年もずっと一緒に過ごしていたのにね。口には出せなかったけどね。なんだか寂しかった。きっとこんな風にだんだんと皆で集まれる事が少なくなっていくんだろうなー。大人になるって事はそういう事なのかもしれない。それでもね。皆で集まった時はどいつもこいつも少年のままだ。馬鹿みたいな事も楽しく感じる。まるでピーターパンの魔法にかけられた様に子供に戻る。まるでネバーランドの様なこの空間を。皆と一緒にいるこの空間をいつまでも無くしたくはない。失いたくはないんだ。サンタクロースよ。ピーターパンよ。ポニョよ。どうかお願いだよ。







婆ちゃんに会いに行った。たった1人の婆ちゃん。一昨年。爺ちゃんは亡くなった。それから婆ちゃんはたった1人で大きな家に住みながら葡萄を作っている。この前。そんな婆ちゃんの家を訪ねに行くと婆ちゃんはシワだらけの顔をシワシワにして笑顔でおぃらを迎えてくれた。




婆ちゃんとは何の思い出もない。正直。婆ちゃんと呼ぶ事さえ不思議な感覚がある。だけどね。爺ちゃんが亡くなった時。火葬場で涙を流しながらいつまでも爺ちゃんの遺体を離そうとしなかった婆ちゃんの姿を見ておぃらは婆ちゃんが凄く好きになった。それまではきっと爺ちゃん。婆ちゃんという人をおぃらはまったく見れていなかった。知らなかったんだ。静かな火葬場に広がる婆ちゃんの声。とても悲しい声。だけどその声はおぃらの心に響いた。婆ちゃんの声すら思い出す事もできなかったおぃらなのにね。あの時の婆ちゃんの声は今も思い出す事ができる。婆ちゃんの口からでる言葉にはきっと嘘偽りなんてまったくなかったから。眠ったままの爺ちゃんの姿を見てあんな風に死ねたらきっと幸せだろうな。きっと幸せだろうな。本当にそう思った。



婆ちゃんは「ジュース飲みなさい」と言って缶コーヒーをくれた。葡萄を一緒に摘んでくれた。「ありがとう」と言ってくれた。穏やかな気持ちになれた。婆ちゃんの目におぃらはどんな風に映っているの?けっして自慢できる様な孫じゃない。おぃらの駄目な所。汚い所を婆ちゃんには見せたくない。婆ちゃんの目を汚したくはない。そんな事を思ったよ。







婆ちゃん。あの夜。おぃらは涙を流した。心の中で沢山。涙を流した。それはね。傷付いたからじゃない。恐かったからじゃない。こんな弱い自分が本当に嫌だったからだよ。

今日のお薦めBGM=The Mirraz「真夏の屯田兵~Yeah!Yeah!Yeah!」