独りぽっちの裸のメロDIEー

あんたは寂しくはないかい? あんたは愛に生きているかい? 僕はね。僕は生きてる。生きてるのに死んでる。 そんな独りぽっちの夜に逃げ場所を探し求めて、 「寂しがり屋日本代表」KUSOGAKINGが放つ愛と孤独と裸のクソッタレた言葉達。にゃんにゃん。

車窓から

午後3時。ポカポカ陽気。おぃらは今電車の中だ。電車に乗るのはどれくらいぶりかなー。2年ぶりくらいかなー。あんまり好きじゃないんだ。ゴールデンウィーク前だからかな。お昼なのに人が凄いよ。サラリーマン。綺麗なお姉さん。外国人。おばちゃん。イチャつくカップル共。おじいちゃんとおばあちゃん。キャピキャピした女子高生。寂しそうな女の子。援助交際してそうなオヤジ。沢山の顔がある。沢山の顔がおぃらの目に映る。だけどね。記憶には残らない。これだけ沢山の人がいてもね。誰1人おぃらの事を知らない。おぃらもね。誰1人の事も知らない。不思議だなー。世の中は狭いってよく思うのにね。それはね。おぃらが小さな世界の中でしか生きていないからなのかなー。



人がこれだけ沢山いる。1人1人にね。生き方があってね。いろんな人がいるよ。おぃらの前に座っているおばちゃん。おばちゃんはね。きっと若い頃は悪かったな。夜通しバイクを乗り回して喧嘩をして恋をしてね。きっとね。そんな人生を生きてきた。スナックのママみたいだもの。おばちゃんもね。まさか前に座ってるクソガキがね。自分の事をこんな風にここに書いてるだなんてね。想像もつかないだろうなー。





家に1人ぽっちの夜。ふと孤独を感じる。誰もいない部屋。寂しい。寂しい。寂しさに負けちまう事もある。そんな夜がとても恐かった。だけどね。最近はね。家にいる時よりもね。人ゴミの中にいる時の方が恐かったりもする。1人じゃないんだよ。周りにはね。沢山の人がいるんだよ。だけどね。孤独を感じる。独りなんだ。



交差点。駅のホーム。デパートの中。商店街。人ゴミの中にね。1人でいるとね。不安でしょうがなくなるんだ。恐い。恐いよ。まるでね。おぃらの存在が無いみたいなんだ。おぃらの存在が空気みたいに無いんだ。誰もおぃらの事を知らない。誰もおぃらの存在を知らない。すれ違う人達の目に映る存在でしかない。そんな時。「助けて」。「助けて」って心の中で叫ぶ。息苦しくなってくるのを必死に押さえる。1人ぽっちもね。独りぽっちも恐いよ。だけどね。闘う。闘わないといけない。簡単には負けないよ。







久しぶりに乗った電車の外には懐かしい景色が広がっていた。何年も思い出す事もなかった事。忘れてた事も思い出した。こんな所にも来た事があったんだってなんだか驚いたよ。
友達が昔、済んでいたアパート。花火をした公園。学園祭で歌を唄った大学。1人で途方に暮れていた駅のホーム。懐かしいなー。あの頃のおぃら。


人間はね。いろいろな事を経験して大人になっていくのかもしれないよ。だけどね。知らない事ばかりの方が世界が大きく見えた。輝いて見えた。今では小さな事もね。あの頃は凄くワクワクしてたもんね。例えばね。始めて風俗店に行った時。その華やかな世界にドキドキしてワクワクして全てが新鮮だった。それが今ではあたり前の様になってしまった。もう簡単な事じゃドキドキできないんだ。ワクワクできないんだ。やっぱりね。おぃらが1番輝けるのはスポットライトの光が輝くステージの上。あそこから見た景色はね。今も忘れない。忘れる事ができない。こんなに素敵な世界があったんだ。こんなに輝いた世界があったんだ。おぃらは緊張を忘れて感動したんだ。もう1度ね。あの景色を見たい。だから唄います。こうご期待!!





電車から降りたおぃら。駅の近くを歩いていると地面に座り込んで携帯電話を扱うギャルがいた。少しぽっちゃりしたギャル。たぶん風俗嬢だ。ガニ股座りで座っていた彼女のパンツは丸見えでおぃらは横を通りすぎる時。堂々とパンツを眺めながら歩いた。いつもの半分くらいの歩幅で歩きながらパンツを眺めていた。まるで見てくださいと言わんばかりのパンツ。黒いパンツ。こんなに素敵な景色があったんだ。こんなに輝いた世界があったんだ。おぃらは今日、1番の景色を見た。





暖かい言葉をくれたあんた。ありがとう。本当にね。ありがとう。救われてるよ。どうやってお礼をしたらいいのか解らないけどね。おぃらから最上級の感謝の気持ちを込めて見せてあげるよ。おぃらのパンツを見せてあげるよ。(ご希望の方はまずあんたのパンツを見せてください)。にゃんにゃん。

今日のお薦めBGM=illion「BANK」