独りぽっちの裸のメロDIEー

あんたは寂しくはないかい? あんたは愛に生きているかい? 僕はね。僕は生きてる。生きてるのに死んでる。 そんな独りぽっちの夜に逃げ場所を探し求めて、 「寂しがり屋日本代表」KUSOGAKINGが放つ愛と孤独と裸のクソッタレた言葉達。にゃんにゃん。

昔、2人の妹と呼ぶ女の子がいた。いたと言うのはね。別に死んじまったわけじゃない。今は何の連絡も取ってないしね。連絡先さえも知らねぇからね。ただおぃらは彼女達を本当の妹のように可愛いがっていたし彼女達もおぃらを「兄さん」と親ってくれていた。そんな妹達と最後に会ってからもぅ何年がたっちまったかな。







昔、昔アルバイトをしていた飲食店で出会ったおいらと妹達。そのお店に当時16歳で高校を中退していた新太郎(あだ名)と18歳で高校を卒業したばかりのチー坊(あだ名)が入ってきた。2人共人懐っこくて素直で笑顔の可愛いい女の子だった。





新太郎は若いのにしっかりしていて何があってもいつも笑っていられる強さを持っていた。どんなに嫌な事があっても彼氏と喧嘩をしてもおぃら達の前ではいつも最高の笑顔でいた。



1度、新太郎に聞いた事がある。「なんでいつも笑っていられるんだ?」ってよ。そしたら妹は「だって笑ってると楽しいから」って言うんよ。笑っていられるって言うのは簡単な様で凄く難しい事。おぃらは新太郎の言葉に衝撃を受けた。



片親で小さな頃から苦労してよ。寂しい思いだって絶対してるはずなんよ。なのによ。笑っていられる妹を凄いと思ったしね。自分が情けなくなっちまった。
「なんでおぃらばっかり」「なんでおぃらだけ」そんな風にしか自分のおかれた状況に向き合えなくてよ。妬んだり恨んだりしてばっかりだった自分が情けなくなっちまった。





チー坊は甘えん坊でワガママでよ。彼氏が中々できなくていつも愚痴ってたな。新太郎とは反対に嫌な事があるとすぐ顔に出ちまってよ。間違った事をしておぃらが怒るといつも泣いていた。それでもすぐ泣きやんで笑っていやがった。



彼女達がいるとおぃらはなんだかいつも笑顔でいられた。




短い期間しか一緒にいなかったけどね。妹は最後におぃらにこう言ったよ。
「兄さんと出会て本当に良かった。絶対に忘れないよ。。兄さんと結婚する人は絶対に幸せになれるから早くいい人見つけて夢を叶えてね。」

やっぱり寂しくてしょうがなかった。





あれからもぅ何回夏が通り過ぎたかな?この前たまたま買い物をしている時おぃらは新太郎を見た。
少し大人っぽくなっていたけどすぐに解ったよ。新太郎を見た瞬間おぃらは嬉しかったのに動けなかった。立ち止まったまま動けなかった。頭の中で「どうしよう」「どうしよう」ってグルグル考えてた。



この時おぃらは結局、新太郎に話かける事はできなかった。遠くなっていく新太郎を見ながら「頑張れよ」「幸せになれよ」ってグルグルグルグルいろんな事を考えていた。



今のおぃらはね。そんな誇りを持てるような生き方はできてねぇよ。新太郎に自信を持って「兄さん頑張ってるぞ!!」なんて言えねぇ。だから話かけなかった。足が動かなかった。


お前等の事けっして忘れねぇよ。例えお前等がおぃらを忘れてもおぃらは忘れねぇしよ。願ってるよ。その笑顔がいつまでも変わらずに輝いていますように。



ありがとう。

今日のお薦めBGM=Ken Yokoyama「Third Time's A Charm」