独りぽっちの裸のメロDIEー

あんたは寂しくはないかい? あんたは愛に生きているかい? 僕はね。僕は生きてる。生きてるのに死んでる。 そんな独りぽっちの夜に逃げ場所を探し求めて、 「寂しがり屋日本代表」KUSOGAKINGが放つ愛と孤独と裸のクソッタレた言葉達。にゃんにゃん。

わっしょい!!

仕事が終わり駐車場へと1人トボトボ歩いていると「バンバンバンバン!!」と大きな音がした。空を見てみるとそこには真っ暗なキャンパスにまるで虹のように色鮮やかな花火が描かれていた。



なんて素敵なんだろう。思わず歌を唄いたくなった。綺麗なモノを見るとなぜだか歌を唄いたくなっちまう。一瞬しか咲かないものをおぃらの言葉とメロディーで永遠に残したくなっちまうんだ。






黒、赤、紫、青、黄色、ピンク、街には色とりどりの浴衣を着たギャル共がわんさかわんさかいやがる。眩しいな。眩しすぎるよ。浴衣を着た女の子はいつもとまた違って見える。輝いて見えるよ。幸せそうなカップル共も沢山だ。



もの凄い幸せそうな笑顔で手ぇ繋いで歩きながらよ。屋台行ってリンゴ飴なんて買ってよ。花火見ながらキスしたりなんかするのかな?暑いなぁ。暑すぎて後ろから蹴り入れちまいそうだよ。にゃんにゃん。





おぃらは暑いのが苦手だからね。あまり祭りなんかは好きじゃないんだけどね。あの空気は凄い好きだよ。街がまるでライブハウスみたいになっちまう。いつもと同じ街。いつもと同じ場所。なのにね。熱気で包まれている。


おぃらは昔から祭りに行くと「ここで叫びてぇ」。「ここで唄いてぇ」って思う。人ゴミに行くと血が騒ぐのさ。神輿担いでるおっさん達もきっと一緒だな。気持ちいいんだろうな。そんな気持ち良さそうなおっさん共に祭りに行くとおぃらは嫉妬しちまう。畜生。畜生。畜生。おっさん共だけズルいぞ。マイクと許可さえあればどこでもいいんよ。叫びてぇ。唄いてぇ。この熱気の中心にいてぇ。祭りはそんな風に思わされちまってよ。ウズウズしてしょうがねぇ。





きっとね。祭りもバンドの演奏と同じなんだろうね。ただね。誰でも主役になれるんよ。誰もが主役なんよ。太鼓の音をメロディーにヴォーカルが「わっしょい」「わっしょい」「わっしょい」って叫ぶんよ。それでね。1人1人が歌詞をつける。片想いの奴と祭りに行けた気持ち。彼女と始めて2人で祭りに行った気持ち。友達と馬鹿騒ぎしていた気持ち。ナンパに精を出したクソ野郎の気持ち。一緒に祭りに行けなかった好きな奴を思う気持ち。仕事帰りにカップル共が溢れてる中独りトボトボ帰る気持ち。
街にメロディーが溢れてるからこそいろんな物語が生まれてよ。祭りは愛されるんだろうね。





花火は一瞬で消えちまうけど美しいモンだ。きっとね。全ての輝きを瞬間の中に出すからあんなに美しいんだろうよ。だけどよ。おぃらはどんなに美しくてもよ。輝いていてもよ。「瞬間」で終わっちまうモンなんていらねぇ。おぃらは「永遠」が欲しい。



おぃらが歩いて帰る途中に喧嘩していたカップルがどうか花火の輝きに照らされて仲直りしていますように。にゃんにゃん。

今日のお薦めBGM=太陽族「花火」