僕
おぃらはクソガキングでもあり僕は僕でもある。
例えばおぃらは普通に生活をしていて自分の事をおぃらなんて言わないよ。熱い男だとかあんた達には言われるけど普通はそんなに熱くもないかもしれない。逃げてばっかりだからね。
でもさ。決しておぃらはおぃらをつくってるわけじゃないんよ。
きっとここにいるおぃらが本当のおぃら。
時々さ。本当の自分がわからなくなる時がある。優しいおぃら。人を平気で傷付けるおぃら。夢を追うおぃら。現実ばかり見てしまうおぃら。仕事中のおぃら。大好きな人と一緒にいる時のおぃら。マイクを持った時のおぃら。沈着冷静なおぃら。
いろんなおぃらがいていったいどれが本当のおぃらなのかわからなくなる時がある。このクソみてぇな世の中の渦に気付かないうちに巻き込まれちまったり寂しさに負けたりもする。
昔さ。本当に優しいだけだった時期もあったおぃら。自分がどんなに損をしようと傷付こうと自分の幸せよりも人の幸せを喜べた。募金箱見れば募金してさ。ポイ捨てさえした事なかった。卑怯な事とか人のモン盗んだりとか大嫌いだった。そんな馬鹿みてぇな人間いるわけがねぇって思うかもしれないけど自分の大切な人を傷付けるような事だけは絶対にしなかった。
でもさ。現実は厳しいじゃない。
そんな馬鹿みてぇなおぃらに現実はたくさんの試練を与えてくれたよ。裏切られて傷付いて。周りを見渡せば卑怯な奴等が笑ってやがった。人を平気で傷付ける様な奴等がたくさんのモノを手に入れてた。愛がまるで幻の様に見えてきた。
おぃらはいつも心の中でさ。「クソッタレ!!」って思ってた。小さな頃はこの世界には正義の味方と悪者がいて必ず正義の味方が勝つんだってさ。正しいんだって思ってた。でもそれは違ったんよ。大人になるにつれていろんな事が解らなくなるばかりで何が正しくて何が間違ってるのかさえよく解らなくなった。
気が付けばおぃらは「優しいだけ」の一途な自分を隠し出した。裏切られるのも傷付くのももぅ嫌だったから。「優しさ」に何の価値も見れなくなったおぃらは優しいだけの自分を無意識のうちに無くして行ったんだと思う。心を閉ざしてしまったんだと思う。
そして、いつの間にかおぃらは人を平気で傷付けたりする事のできる人間になってしまっていた。
確かに昔より傷付く事や損する事は少なくなったかもしれないよ。でもさ。おぃらどんなに馬鹿でもさ。損してばっかでもさ。昔の自分の方が好きだった。昔の自分の生き方には誇りを持てていた。
本当の愛がたった1つ欲しいだけなのにさ。臆病になって傷付きそうになったら他の人に逃げてさ。それじゃあ何の意味もないんよな。嘘付いて見栄はって理想の自分を作ってさ。そんな自分を愛してもらっても何の意味もないんよな。
どれだけハッタリこいたって嘘ついったってさ。優しくない自分をつくってみせたって自分には嘘付けないもんな。
時々おぃらは本当のおぃらがわからなくなるけどきっと、きっとね。本当はわかってるんだ。
本当のおぃらも1番幸せになれる生き方もわかってるんだ。
ここにいるのが僕だから。
おぃらはクソガキングでもあり僕は僕でもある。
あんたにもいろんな顔があるだろ?大好きな人の前。大嫌いな人の前。両親の前。仕事の上司の前。親友の前。苦手な人の前。どんな時でも同じあんたでいれたら素晴らしいのかもしんねぇけどおぃらには無理だよ。
あんたはどの自分でいたいと思う?
きっとその自分が本当のあんたなんだよ。
僕は僕でいるよ。
負けないよ。
愛に生きるよ。
そこから見ていてよ。
今日のお薦めBGM=Aqua Times「等身大のラブソング」